消せないメールより、剥がせない付箋紙。

季節柄でしょうか。朝のワイドショー番組で今SNSで注目の画像として「しばらくは淋しいだろうけど、そのうち慣れるから・・・」といった走り書きのメモが。これは進学で親元を離れた娘に、引越しの手伝いを終えて自宅に戻る父親からのメッセージ。その言葉にひとしりき胸いっぱいになった娘がキッチンに立つと、次は母親がガス栓のそばに「ガスの元栓、閉め忘れ注意」の付箋紙。もう、親なら泣いちゃいますよね。


いまどき、そんな言葉はメールやLineで充分なのでしょうが、消せないメールより剥がせない付箋紙の方が ずっと想いが伝わると思います。我が家も子供たちは生まれたときからIHクッキングヒーターで育ったので「台所で炎をみたことがない」といい、一人暮らしになってから 初めてガスコンロを使わすことがとても不安でした。と、同時にそんな些細なことでさえ、「子育て間違ってなかったかしら」と不安になったものです。なので、お父さんからのメッセージもとても分かるのですが、お母さんからのメッセージには 本当に元栓が云々カンヌンというより、もっと深い意味があるような気がして思えません。


クリスタルりんご


そんな言葉の付箋紙がその後の彼女の生活の心の支えになって行くかどうか、それは分からないことです。もしかしたら、「そんな取り越し苦労を」と、一笑に伏されてしまうかもしれません。いえ、きっとそうなることの方が健全であり、親としても望ましいことだと思います。ですが、なにかの時に その一言が心を救うことだってあると思うのです。


子供と話していて いつも嚙み合わないのがお互いの記憶のピンポイントです。親としては忘れてしまっているような些細な会話を子供は覚えていたりします。例えば、台所仕事で忙しい時に背中越しに おもちゃをもってきて 「ねえ、みてみて」という子供に「お母さんは背中にも目があるから大丈夫。」と言い張ったことなど あまりにばかげていて忘れていましたが、子供心にはそういった会話の方が覚えているようです。


当たり前のことを当たり前に伝える。その手段や方法は時とともにメールやLine・SNSになってきているかもしれません。それでも手紙やギフトとして贈ることは前時代的であったとしても、いえだからこそ 効果的に伝えれると思うのです。あなたがちゃんと育ってくれてよかったと伝えておけばよかったと後悔する前に、伝えるチャンスの多い人生の節目時に。親から子供へ贈る贈り物。(実のあるりんごに想いを託して、くりすたるリンゴの贈り物。)


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