当店のワイングラスの販売は2脚組でした。
昨年までは・・・・・

インターネットでワイングラスを販売して かれこれ15年ほど経ちます。販売当初の頃は 酒税法というものを知らず 隣が酒屋さんでありながらワインを販売してお役所から調査を受けたり、、、それでも2001年1月には 距離基準(既存の販売店から一定距離を離すように決めた法律)が廃止され、2003年には人口基準(一定の人口ごと酒類の販売免許を付与)も廃止され 私どもが酒類の販売の免許を申請すれば受理される可能性も高いのですが、若かりし頃のお役所の調査がトラウマになって 未だに申請するに至っておりません(涙
開店当初からワイングラスはペアでの販売でした。「ワインは二人で飲むもの」。そうゆうイメージが頭にずっとありました。昭和の時代に我が家の冷蔵庫あったワインは赤玉ポートワイン。黄色に赤いマルのラベルのサントリーが出している国産ワインです。日本酒もビールも家にあったかどうかはよく思い出せませんが、この赤玉ポートワインはラベルが強烈だったこともありよく覚えています。それでも思い返すと、ラベルのイメージだけでなく 特別な日に両親が飲んでいた方のイメージが強いかもしれません。
晴れの日は外食よりも家で食べることが多かった昭和の時代は、入学式や卒業式・クリスマス・家族の結婚記念日なども、家でちっちゃなパーティもどきをしたものです。普段は夕飯が終わると早々にテレビを見たり 自分の部屋に戻ったりするところを家族で他愛もない話しをして時間を過ごす、そんな時に両親が飲んでいたのがワインだったような気がします。両親もちょっと普段はビールでもお洒落な気分になりたかったのかもしれませんね。
赤玉ポートワインも、原産地呼称を守るマドリッド協定により名称を赤玉スイートワインと変更になりました。原産地呼称とはヨーロッパを中心にワインなどの酒類に関しては最終製造地名を名乗るというものです。法律も変われば、ワインの名前も変わる。時が流れるのは早いものですね。
時の流れとともに人のライフスタイルも変わり、ワインも二人で飲むという時代は終わったかもしれませんね。かといって、ひとりでいつも飲むというものでもないかと思いますが、ワインに限らずお酒は 「お酒と自分のふたりで愉しむ」という風に変わってきたのかもしれません。ならば、そのお酒のよい所を引き出すグラスがあればいいなあと、上質のワイングラスの販売をシングルで始めるようになったわけです。
お酒に限らず、なにかをするときは一人よりふたりの方がこころ強いものです。それでもその二人目というのは カメラとか本とか、絵を描くことや楽器を奏でることかもしれません。でも、そのことを知って声をだして応援してくれるのはやはり人でしかいないとは思うのです。だからこやっぱり私は シングルの上質なワイングラスといえどもエッチングをすることを強くお薦めします。この想いだけは変わりません。(キッパリ)